用途地域とは？
用途地域（ようとちいき）とは、都市を「住宅地」「商業地」「工業地」などに分け、エリアごとに建てられる建物の種類や大きさを決めるルールのことです
都市計画法に基づいて定められており、街を安全で快適にするための“基本ルール”とも言えます
たとえば、
「静かな住宅街に大きな工場が建たないようにする」
「商業地はお店が建てやすいようにする」
といった目的があります
3つの大分類
用途地域は全部で13種類ありますが、まずは 3つの大きなグループ に分けられています。
この分類を理解しておくだけで、不動産の見方がぐっと分かりやすくなります。
- 住居系 （住宅を中心にしたエリア）
住むための環境を守ることを最優先にした地域です。
静かな住宅地を維持するため、建てられる建物にかなり細かい制限があります。
特徴としては…
マンションや一戸建てが中心
学校や公園など、生活に必要な施設はOK
うるさい施設・大規模工場などはNG
地域によって建物の高さ制限が厳しい
「落ち着いた住環境を守る」ことが目的のエリアです - 商業系（お店やビルが集まるエリア）
商業系は、店舗やオフィスビルが建てやすいように緩めの規制が設定されています
駅前や繁華街のように、人が集まる場所に多いのが特徴です
特徴としては…
お店、飲食店、スーパー、銀行などが建てやすい
高層ビルや商業施設もOK
住居も建てられるが、騒がしい環境になりがち
「にぎわいの中心」をつくるためのエリアです - 工業系（工場のためのエリア）
工業系は、製造業のために確保された地域です。
住宅地と区別することで、安全性や環境を確保しています
特徴としては…
工場が建ちやすい（騒音・振動のあるものも含む）
地域によっては住宅も建てられる場所もある危険物を取り扱う工場は “工業専用地域” のみ可能
「ものづくり」を支えるためのエリアで、住宅地とは用途が大きく異なります
13種類 の小分類
この3分類を細かく分けた 13種類 が設定されていて、地域ごとに建築制限が異なります。
【住居系 8種類】
第一種低層住居専用地域
低層住宅を守るエリア
2階建て中心で静かな住宅街
第二種低層住居専用地域
上記とほぼ同じだが、小さな店舗などが少しOK
第一種中高層住居専用地域
マンションが建てやすいエリア
中高層住宅が中心
第二種中高層住居専用地域
中高層住宅＋中規模店舗も立地しやすい
第一種住居地域
住宅をメインに、日常的な店舗や事務所もOK
第二種住居地域
パチンコ店やカラオケなど、やや大規模な施設も可能
準住居地域
大通り沿いに多い
車関連（自動車販売・修理など）の施設も建てやすい
田園住居地域
農地と住居が共存するエリア
農業を続けながら住む場所
【商業系 ２種類】
近隣商業地域
住宅地のそばにある商店街レベル
スーパー・銀行・小さな飲食店が建てやすい
商業地域
繁華街・駅前などに多い
【工業系 3種類】
準工業地域
工場と住宅が混在するエリア
比較的幅広い用途が可能
工業地域
さまざまな工場が建てられる
ただし危険物を扱う工場は不可
工業専用地域
工場専用のエリア
住宅は建てられない
用途地域の調べ方
・市区町村のホームページで調べる
多くの自治体は、用途地域を WEB公開 しています。「地域名 用途地域」で検索
江戸川区の場合 「https://www2.wagmap.jp/edogawa/Portal」こちらで調べられます
【下記図：都市計画図】
用途地域調べられる
・市役所・区役所に電話して聞く（確実）
都市計画課に電話して問い合わせしまみましょう
用途地域が大切な理由（まとめ）
用途地域を確認することは、
✔ 未来の「生活しやすさ」
✔ 欲しい建物が建てられるか
✔ 長期的な資産価値の予想
を知るうえで 欠かせないチェックポイント です
地図や資料を見るだけでなく、 「自分の生活にどんな影響があるか」という視点で判断すること が、本当に満足できる不動産選びにつながります
住居系・商業系・工業系の3つの大分類と13種類の細かいルールを押さえて
用途地域をチェックして、安心で快適な暮らしを手に入れましょう
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